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JA・組合員活動

地域の誇り 繭生産に力

2021.06.22

地域の誇り 繭生産に力

 小中一貫の栃木県小山市立絹義務教育学校の1、2年生62人は6月7日、蚕に繭を作らせるために格子状のまぶしと呼ばれる蚕の部屋へ移動させる上蔟(じょうぞく)の体験をしました。

 JAおやまでは、県内一の生産量を誇る養蚕を地域の人たちに知ってもらうため、管内五つの学校に、JA稚蚕飼育所で育てた普通蚕品種「春嶺鐘月(しゅんれいしょうげつ)」と黄金色の繭を作る「小山黄繭(おうけん)」を配布しています。体験学習を通して地域産業を学んでもらいます。

 同校は、5月21日から蚕の飼育を行ってきました。飼育開始から17日が経過し、3齢で受け取った約1300頭の蚕は熟蚕へと成長し、上蔟の段階に入ってきました。

 児童は養蚕指導員の阿久津玄司さんと、元養蚕農家の野沢正義さんの指導で、体があめ色になり繭を作る準備ができた蚕を拾い上げ、回転するまぶし「回転蔟」へ蚕を引っ越しさせました。蚕はまぶしに登り、それぞれ部屋に入り繭を作ります。

 阿久津さんは「皆と一緒に桑を与え、飼育したから今年は大きな蚕となった。蚕が大きく成長すると繭も大きくなると期待する」と話しました。

 児童は「ぷにぷにでかわいかった。もっと触りたい」「毎日お世話をしていたので大きく成長してうれしい」「大きくてきれいな繭を作ってほしい」と笑顔で話しました。

 蚕は気温が20度以下になると、糸を吐くのを止めてしまうため、今後は温度管理が重要となります。日中は風通しの良い場所で管理し、扇風機で風を当てるなど、細やかな管理をします。