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トマト難しく面白い 酷暑に負けず良質

2024.02.21

トマト難しく面白い 酷暑に負けず良質

 JAおやま管内の各地区で春トマトの出荷が本格化しています。各集荷所・選果場には続々とトマトのコンテナが運ばれ、出荷作業が急ピッチで行われています。本年産のトマトは、夏の酷暑、干ばつの影響を受け、栽培にとても苦労したが、品質は良好です。出荷は7月まで続き、京浜、東北方面の市場に送られます。大谷南地区の川面隆さんは就農して約30年。現在、トマト「カレン」を約28アール栽培し、葉かき作業や収穫は奥さんとパート2人が、ハウス管理や誘引作業は、隆さんが行っています。

 トマト農家の大変さを物心ついたときから見ていた隆さん。父の後は継ぎたくないと考えていましたが、20歳の時、専門学校を卒業するタイミングでJAおやまに東部選果場が設立されたことをきっかけに就農しました。

 選果場の設立でこれまでの長時間労働から解消され、収穫や栽培管理などに集中でき、栽培面積の拡大につながりました。

就農当初、隆さんはレタスやブロッコリー、小松菜、モロヘイヤなどの露地野菜をメインとして栽培していましたが、23歳ごろに父に代わりトマト栽培を主として経営し始めました。

 隆さんは、約20年前にトマトの高軒高施設でのハイワイヤ誘引や環境制御システムなど新技術を取り入れました。

 近隣のJAで高軒高ハウスでのトマト栽培が開始され、見学や勉強会に参加する機会があり、そこで「ハイワイヤ栽培」に衝撃を受け、管内で初めてとなる「高軒高ハウス施設」を導入しました。環境制御システムを取り入れ、ハウス内の管理を数値化して“見える化”を図り、10アール当たり収量の増加や品質の向上を図りました。

 農業の魅力を隆さんは「栽培は難しい。でも、その難しいところが面白い。実をつけながら成長するトマトの樹勢や全体のバランスを見て調整し、高品質なトマトを栽培していく過程が試行錯誤しながらでも突き詰めていくことが面白い」と笑顔で話しました。