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JA・組合員活動

新たな高みへ 楽しみつつ試行錯誤

2024.01.09

新たな高みへ 楽しみつつ試行錯誤

 下野市石橋地区の青柳亨さんは19歳で就農。農業高校を卒業後、イチゴ新品種「とちあいか」が今後、栽培管理や収量などの可能性があるのではないかと注目し、当初「とちあいか」(栃木i37号)を唯一学べた栃木県農業試験場いちご研究所で技術研修などを積みました。その後、壬生町にある粂川ブルーベリー農園で1年半、イチゴ栽培のノウハウを実際に栽培しながら師匠である粂川さんから学びました。

 現在、亨さんは「とちあいか」12アールを栽培。繁忙期には両親にサポートを受けるが、基本一人で栽培管理しています。イチゴ栽培の魅力は「小面積で高単価が見込めること」と話します。

 1年目は「とちおとめ」を栽培し、特に昨年作は小粒が少なく、1粒100グラム越えと大きなイチゴ栽培ができたと振り返ります。2年目となる今作は「とちおとめ」から全て「とちあいか」に切り替え、収穫に追われる日々が続いています。

 亨さんは養液栽培を導入。作業性や衛生面を考慮し、高さ1メートル程度のベンチベットを配置しています。自身の経験や研修を基に、高齢になったときやパート採用なども考え、誰もが作業しやすいよう低めにしています。コスト面を考慮して自家施工とし、作業効率化のために通路間隔などもオリジナルです。

 亨さんは、師匠譲りの研究・実験をしながら栽培の技術向上を図ります。養液の濃度や葉面散布など、糖度を高め、花数を上げるためにはどのようにしたらよいかなど実験棟を設け、楽しみながら日々試行錯誤しています。

 今後の目標として、「とちあいか」の面積拡大とともにロスを少なく、高収益を上げられるよう技術向上を目指します。農業は高齢化や後継者不足と問題は山積しているが、ロスを少なく効率よく作業・管理をするような環境づくりが大切だと、将来を見据えます。