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JA・組合員活動
愛情込めて孫に継承
2022.07.06
一面に青々と広がるカボチャ畑。大きな葉の下に実ったカボチャは愛情たっぷりに育ち、収穫の時を待っています。
小山市間々田地区の知久一男さんは、サラリーマンを経て55歳の時に就農しました。それまでは、妻のチヨさんが1人で米、麦を栽培していました。
昨年から、孫の匠さんが就農。3人で農業に励んでいます。
現在の作業は、カボチャの管理・収穫をはじめ、ナスや水稲栽培がメイン。匠さんは「農業は分からないことばかりだったが、知らなかったことが知り、自分の知識になること、さまざまな経験ができることが楽しい」と話します。そんな匠さんを笑顔で見守る一男さんは「農業は毎年、新人の気持ちでやるもの。農業から、たくさん学べる。大変なこともあるが、周りの人・環境に恵まれてきた。人も作物も『愛』が大切。人に教えるにも作物を育てるにも、愛情が重要。愛がなければいいもの、いい環境は作れない」と力説します。「消費者の立場で作物を栽培することで、おのずと高品質の作物ができる。そして、収穫の喜びを味わえる」と話します。
匠さんは、さまざまな園芸品目に挑戦したいと考えています。農業青年クラブ(4Hクラブ)にも所属し、同世代の農業者と意見交換を行います。同クラブは、全国の市町村や道府県で、日本農業の将来を支える20、30代の農業者が中心。農業経営の課題解決方法や、良い技術を検討するプロジェクト活動を中心に、消費者との交流や地域ボランティア活動を行います。クラブの活動が刺激となり、匠さんは一男さんと共に新たな施設園芸としてトマト栽培などにも注目しています。
一男さんは「自分で育てて、労力を使った分だけ、収穫を迎えられた時の喜びは大きい。その喜びを伝え、たくさんの経験をし、責任感を孫に持たせたい。責任感を持つことで、より一層『愛』が詰まった作物を作れる」と話します。
一男さんや匠さんの愛情が詰ったカボチャは順調に生育しています。今後も丁寧な栽培管理で、高品質な出荷を目指していきます。