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JA・組合員活動
地域のつながり大切 梨「おりひめ」いち早くお届け
2024.09.18
小山市間々田地区の渡辺洋之さんは、消費者に喜んでもらえる梨を目指しています。身近にあった農業事故の経験から、「地域の人との交流やかかわりによって、ちょっとした異変などに気付いたり、助けにつながることもある」とし、「地域のつながりが大切だ」と説きます。
洋之さんが高校卒業の頃、祖父がアルツハイマー病にかかり、父も兼業農家だったため働き手がいなくなってしまうと思い、就農を決意しました。現在は、父、母と3人で梨「おりひめ」「幸水」「豊水」「あきづき」「新高」「にっこり」を約65アールで栽培に励みます。
栃木県農業試験場で育成した「おりひめ」の導入は、洋之さんが就農して進めました。「おりひめ」は早生の中でも特に収穫期が早く、上品な甘みと清涼感のある風味が楽しめます。「幸水」の前に収穫できるとして決めました。
洋之さんは農作業中の事故を懸念します。近所で梨農家を営んでいた方が草刈り機の作業中に梨の棚に首が引っかかったことがありました。その時、幸いにも近くで作業していた洋之さんたちが異変に気付き、一命をとりとめたことがありました。また、近年の異常気象で農作業中の熱中症による死亡事故も発生しています。
「農業は危険と隣り合わせではあるが『食』は人間にとってなくてはならないもの。誰かがやらなくちゃいけない。自然災害の影響も大きく苦労することも多いが、食べておいしいと喜ばれることが励みになる。規模は一時より縮小したがその分、今まで以上に高品質な梨を消費者に届けたい」と意気込んでいます。