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JA・組合員活動

地元の養蚕 伝統を紡ぐ 児童が収繭を体験

2021.07.06

地元の養蚕 伝統を紡ぐ 児童が収繭を体験

 小山市立絹義務教育学校では、「ふるさと学習」の一環で、地場産業である重要無形文化財の絹織物「本場結城紬(つむぎ)」の生産工程を学ぶ機会を1年生から9年生までの9年間かけて段階的に学ぶユニークな体験型授業を取り入れています。

 繭は茨城県で開催される品評会にも出品し、昨年度は「緑繭(りょっけん)」で2等位、特別賞(5年連続上位入賞)に輝きました。桑の葉と実を使った調理の授業もある他、完成品は前期課程修了生・卒業生の贈り物になります。地元のJAおやまが毎年協力しています。

 授業は養蚕から糸紡ぎ、染色、機織りまで段階的に、体系的に楽しく学ぶよう工夫。体験を通じ蚕や繭の魅力、養蚕の意義などを学び、児童にとっては思い深い授業となります。

 6月18日には、1、2年生が飼育した繭の収繭を実施しました。児童62人は、養蚕指導員の阿久津玄司さんと元養蚕農家の野沢正義さんに教わりながら、上蔟(じょうぞく)した繭をまぶしから外して「毛羽」を取り除きました。

 児童は「たくさんの糸を吐いて立派な繭を作ってくれてうれしい」「毎日糸を吐いているお蚕さんに頑張れと声をかけた」と笑顔で話しました。

 今回は、「春嶺鐘月(しゅんれいしょうげつ)」(白繭)667粒、「小山黄繭(おやまおうけん)」(黄繭)180粒、「緑繭2号」(緑繭)105粒、合計952粒を収繭しました。収繭した繭の中から、「春嶺鐘月」と「小山黄繭」を茨城県の笠間稲荷神社の献穀献繭祭で行われる品評会に出品しました。