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最高級 とちぎ和牛を 子牛の能力 匠の技で

 

 JAおやま管内では牛の肥育が盛んで、37名の生産者が約2,000頭のとちぎ和牛を肥育しています。小山市の稲葉一重さん(62)は、100頭のとちぎ和牛を妻と二人で肥育しています。農家の長男ということもあり、一重さんは高校を卒業後、18歳から父親の後継者としてとちぎ和牛の肥育を始めました。今では肥育歴44年の熟練者です。

 とちぎ和牛は2007年に輸出が始まり、販路拡大が期待されています。安全・安心はもちろん、良質な脂がのっているため柔らかく、塩・こしょうだけでおいしく食べられる肉で、組合を代表する逸品です。

 稲葉さんは、牛の世話は毎日、朝と夕方の2回行います。朝一番に、牛の状態を一頭一頭確認し、餌の稲わらなどをどれくらい与えるかを考えます。一重さんにとって牛舎の見回りも毎日の大切な日課です。

 牛は暑さに弱いので、大型扇風機で風を送るなどして暑さ対策をしなければなりません。秋口になると、牛も人間と同じように夏の疲れが一気にくることがあります。肝機能対策などをし、健康状態に異常がないか気を配ります。

 子牛(もと牛)を買い付ける際は、体高があり、粗飼料をしっかり食べている子牛を選んでいます。しかし、一頭一頭性質が違うため、牛にあった肥育管理をしなければ高品質なとちぎ和牛にはなりません。

 一重さんが肥育したとちぎ和牛は、格付けでA5率が高く、脂肪交雑(BMS)で10番以上が数多く出ており、最高級品質である「とちぎ和牛 匠(たくみ=格付けでA5のBMS10以上)」になっています。枝肉重量もとちぎ和牛の平均を超え、肉質・重量共に高品質なとちぎ和牛を肥育しています。もと牛を伸ばす力、引き出す力が一重さんにはあります。

 一重さんにとって「牛はなくてはならい存在。支えだ」と話します。「自分の納得できる牛に仕上げること。より良い牛を出荷すること」という思いを胸に、一重さんは今日も愛情たっぷりにとちぎ和牛を育てています。