当組合は5月11日から、稚蚕飼育所で「春蚕」の掃き立て作業を始めました。
蚕は桑葉を主食として成長しますが、稚蚕は体が小さく弱いため、減菌され、設備の整った環境の飼育室で人工飼料を与えて育てます。稚蚕を飼育所で管理することによって、健康で生育の揃った蚕を農家へ届けることができます。11日から10日間人工飼育し3令3日目の蚕の体長が約3㎝になった時点で各養蚕農家に配布。農家へ配られた蚕は桑葉を食べて成長します。
普通蚕種「春嶺鐘月」を82枚、改良小石丸を24枚の計106枚(1枚=約1万2500頭)を掃き立てしました。
作業は緑色の作業機台の上で行います。白衣に身を包んだ作業員が、蚕座紙の上に広げた蚕に、おろし金を使い、桑葉粉末、脱脂大豆粉末、デンプンなどを配合した人工飼料を細かく切削しながら与えます。羽ほうきを使って丁寧に中央に掃き寄せ、防乾紙を掛け成長を見守ります。5月21日に養蚕農家へ配布する配蚕作業を行いました。
今回の蚕は6月上旬に上族を行い、中旬には群馬県の㈱碓井製糸へ約2,4tの繭を出荷する予定です。
春蚕、初秋蚕、晩秋蚕の3期に分け、年間を通して6回の飼育を行い、年間繭生産量の目標を10tに定め、良質繭の生産を行います。